〔エコポーチ TypeⅡのご採用事例〕
納入先:(独) 日本原子力研究開発機構 東海研究開発センター
使用用途:放射能に汚染した汚泥の脱水・保管
今回の納入における経緯をお話したいと思います。
それはある電話がきっかけとなりました。ある電話とは福島第二原子力発電所からのお問合せです。
原子炉の冷却を続けている福島第二原子力発電所では冷却水として海水を使用していますが、
この海水から異物を取り除く機械が東日本大震災の津波により全壊したため、
海水の取水を行うためのピットが汚泥で埋まったそうです。
そこで、この汚泥を引き上げた際の脱水にエコポーチが使えないかというお問い合わせがありました。
電話を受けた私は、夏期休暇明けに現地へ伺いますとお伝えしました。
事前にサンプルのエコポーチをご提供し試験的に脱水作業を行って頂き、高い評価を頂きました。
また、福島第二原子力発電所のご担当から、
「脱水だけではなく、脱水作業完了後そのまま長期間保管できる機能があれば、
さらにエコポーチの商品価値が上がるのでは。」とアドバイスを頂きました。
そこで、エコポーチの製造委託先である日豊製袋工業㈱ 友松社長へ、
従来のエコポーチを環境省の「除染関係ガイドライン」の強度基準に適合させ、
長期間屋外保管が可能となる新製品の開発に着手して頂きました。
新製品の開発は短時間で完了しました。
何故なら、日豊製袋工業㈱は「除染関係ガイドライン」に適合する汚染廃棄物の保管用フレコンバックを、
全国のフレコンバックメーカーに先駆け全国で最初に製品化に成功しており、
高い技術力の蓄積があったためです。
新製品の強度試験も無事に終わり、この新製品をエコポーチ「TypeⅡ」と名付け、
最初にこのブログにアップしたのは9月1日だったと記憶しております。
そして、9月の中旬に東海研究開発センターのご担当がこのブログをご覧になりお問い合わせがありました。
そして、10月にエコポーチ「TypeⅡ」を35枚納品いたしました。
先日、福島県から足を運び現地のご担当に直接お話しを聞く機会がありました。
エコポーチ「TypeⅡ」の脱水性能を高く評価されています。
脱水が完了し、そのまま天日乾燥を行っているエコポーチ「TypeⅡ」。
エコポーチ「TypeⅡ」の内観、脱水ケーキの状況です。
環境ビジネスや環境産業では製品やサービスに技術的な裏付けの薄いもの(全くないものもあります。)が
少なくありません。
当社は今回のように、現場のニーズの確認、製品開発、実証を重ね、製品やサービスの認知度向上に
努めたいと考えます。
株式会社ファーストソリューション
代表取締役 高田 将文
株式会社 ファーストソリューション
http://www.1st-solution.jp/092-285-2631